EoM Core(イーオーエム コア)は、映像伝送におけるIPフローをリアルタイムにモニタリングできるソリューションです。
100GbE/10GbEといった高速ネットワーク上のIPフローもFPGAのアクセラレーションによってリアルタイムな可視化と監視を実現できます。
放送業界向けIPフローモニタリング
EoM Core(イーオーエム コア)はIPマスターコントロールシステム、IPサブコントロールシステム、ライブ配信や回線システムなどの放送システムにおけるリアルタイムIPフロー監視を実現し、問題発生時の迅速な問題切り分け、品質維持に貢献します。
製品概要
主な機能・特長
1.SMPTEやNMI、ライブ配信で利用される圧縮プロトコルなど、IP映像配信業界における標準プロトコルをサポート
【対応済みのプロトコル】
- SMPTE ST 2110-20/30/40
- SMPTE ST 2022-2/6/7
- NMI(Networked Media Interface)
- PTP/IGMP/AES67/NMOS/VLAN
- NDI(Reliable UDP)
- SRT(Secure Reliable Transport)
- RTMP(Real Time Messaging Protocol)
- SMPTE ST 2110-22(JPEG-XS)
お客様のご要望に応じて上記以外のプロトコルへの対応も可能です。
2.複合的な観点でのリアルタイムモニタリング
監視項目、通知方法、各閾値は管理画面から自由に設定可能です。
パケットドロップ率、ジッター、レイテンシー等の単純なモニタリングだけでなく、様々な観点で複合的な監視ができるため、問題発生時の原因究明に寄与します。
3.カスタマイズ可能なUI
ご要望に応じたUIにカスタマイズでき、DataMiner®との連携にも対応しています。
過去データの閲覧も可能です。
- Overview
以下画面では32ポート(16ライン)のデータ受信状況の全体概況を表示した画面イメージです。
データ流量やデータ種別の確認、パケットドロップ等の問題が発生しているポートの特定が可能です。
- 詳細画面(SMPTE ST 2110-20)
フロー情報、送信元/送信先情報、データ流量、トラフィック品質の基本情報および、マイクロ
バーストなどプロトコルに応じた様々な詳細情報の確認が可能です。またNMOS対応により機器
情報と関連付けた表示が可能になり、より細かく問題発生源を特定できます。
- アラート画面
パケットドロップ率等の各フローの状態を監視し、閾値を超過した場合にアラート通知します。リカバリー通知、SNMPトラップ、メール通知等にも対応することができます。
上記3つの画面はGrafanaを利用して開発したものとなります。
活用例
様々な運用データを活用し、問題発生の予兆を検知
EoM Coreが監視するリアルタイムIPフローと、周辺機器から収集した過去の本番環境や実証環境データを独自開発のCEP(FES)で関連付けて分析します。収集したデータをFESのルールへ落とし込み、実運用に沿った予兆検知を行います。
EoM Core対応プラットフォーム/デプロイメント
Alveo SmartNIC FPGAアクセラレーションモデル
(10/25/100GbEサポート)
スマートNIC(Xilinx Alveo U200)のFPGAにEoM Coreのキャプチャーコンポーネントをデプロイするアクセラレーションモデルです。
Arista 7130 L1 Switch FPGAアクセラレーションモデル
(10GbEサポート)
超低遅延スイッチArista 7130 のFPGAにEoM Coreのキャプチャーコンポーネントをデプロイするアクセラレーションモデルです。
Linuxソフトウェアモデル
クラウド、オンプレミスのどの環境でも自由にデプロイ可能なソフトウェアモデルです。
よくあるご質問(FAQ)
Q1.EoM Coreが現在対応していないプロトコルを監視対象としたいです。対応可能でしょうか?
A1.特殊な暗号化などが施されているような場合を除き、追加開発が可能です。是非ご相談ください。
Q2.保存可能なデータ容量は?
A2.デフォルトの設定は30日間データを保持するようになっています。分析サーバのスペックに依存するためサイジングについては、お問い合わせください。
Q3.製品が故障した際の影響範囲を教えてください。
A3.EoM Coreの不具合等でシステムがダウンした場合は、監視できない等の影響が発生する可能性がありますが、映像データへの影響はありません。なお、映像データの配信経路上にArista7130(=ハードウェア)を設置する場合は、ネットワークの冗長構成で機器の故障に備え高可用性を確保する必要があります。
Q4.EoM Core(Alveo U200)を配信側と受信側の間に配置して使用することは可能ですか?
A4.はい、可能です。タップのようなイメージで配信側と受信側の間に設置することで、ポートミラーリングを使用せずIPフローの監視を行うことができます。