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社長メッセージ

(2024年3月)

代表取締役社長 佐藤 邦光
代表取締役社長
佐藤 邦光

2024年6月期上半期業績の振り返り

2024年6月期上半期は、システム開発、クラウドサービス、セキュリティの主要3分野の売上が伸長し、増収増益となりました。上期計画に対しても、売上利益ともに、ほぼ計画通りに進捗しました。

売上高は、決済・金融分野では、クレジットカード会社向け大型案件や、不正検知を中心としたクラウドサービスのユーザー数増加により、伸びています。セキュリティ分野も、取扱製品を絞り込み、当社技術を活かしたCWATクラウド、鍵管理システム(HSM)、ID管理ソリューションなどの販売を強化したことで増加しました。利益は、システム開発やクラウドサービスの売上増加や大型案件等のシステム開発の利益率が好調に推移し、増加しました。

その結果、売上高6,946百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益852百万円(前年同期比6.1%増)、四半期純利益584百万円(前年同期比4.8%増)となりました。

受注は、受注高9,772百万円(前年同期比51.3%増)、受注残高13,800百万円(前年同期比49.5%増)となりました。クレジットカード会社向け大型案件の受注増加に加え、決済・金融、クラウドサービス、セキュリティにおいて、複数年契約案件が増えたことで、大幅増加となりました。

中期事業計画の進捗状況について

私は、2020年9月に社長に就任した際、当社はFEP※と不正検知分野で業界トップシェアを維持しているものの、さらなる成長に向けた社員の自発的な取組みが不足していることに危機感を抱きました。そのため、中期事業計画では、将来の持続的な成長を目指し、事業基盤の強化、拡大や、人財基盤、共創基盤の確立に取り組みました。「挑戦、成長、自律」をモットーに、高い数値目標を掲げ、過去にとらわれない新しい発想に基づいた取組みを進めてきました。

事業基盤の強化、拡大については、クラウドサービスやセキュリティなどのストックビジネスの成長による事業構造の変革を目指しました。また、主力事業のFEP・不正検知に加えて、決済・金融分野での事業範囲の拡大にも取り組み、それに伴ってシステム開発の売上によるフロービジネスも伸びています。その結果、売上高と利益へのインパクトの大きいハードウェアの売上に依存せずに、売上利益を確保できる収益体質へと変わりつつあり、実際に当上半期は、これらの伸長により売上利益が増加し、取組みの成果が数字として表れ始めています。

人財基盤については、人財が最重要経営資本であり、社員と組織の育成が持続的な成長実現の鍵であることを打ち出しました。まず行ったことは、スタッフ部門の強化です。また、事業改革を進めるために組織横断型プロジェクトを立ち上げ、検討を始めました。課題となっていた「やりがい」や「労働時間」についても、管理職によるメンバーとの対話・支援・育成活動の活性化や教育施策の拡充のほか、社員自らが課題意識を持って活動する社員主導型プロジェクトも継続的に実施しています。これらの活動の成果として、従業員満足度調査の結果にも向上が見られ、手ごたえを感じています。

現在、会社の成長と自分らしくストレスがない働き方を両立するために業務の再考を行っています。クラウドサービスやシステム開発、保守案件で、当社が提供する価値を再整理し、仕事の取り方や価格設定、責任範囲の明確化、契約内容の見直しを戦略的に進めています。また、汎用性の高いパッケージやプラットフォームをより高度化させ、個々のシステムカスタマイズを減らすことで効率化を図り、リソースを新しい領域に投入したいと考えています。これらの取組みにより、収益力の向上を加速させていきます。

※ FEP(Front-End Processor)システム:クレジットカード決済処理に必要なネットワーク接続やカードの使用認証等の機能をもつハードウェアおよびソフトウェア

株主・投資家の皆さまにお伝えしたいこと

2024年6月期からは、株主の皆さまへの利益還元の機会を充実させるため、初めて中間配当を実施しました。配当額は、期初予想通り1株当たり15円です。また今期は、期末配当15円に加え、創立40周年を記念した記念配当10円により、年間配当40円を予定しています。

当社は、2024年12月27日に創立40周年を迎え、来期からは新中期事業計画を策定し、次の時代に向けた新たな一歩を踏み出します。私自身も、心を柔軟にして、大事なものをしっかり見極めて決断することを心掛けてまいります。社内外のステークホルダーの皆さまの意見やアイデアに真摯に耳を傾け、継続的な事業成長と、事業を通じた持続可能な社会への貢献を実現し、企業価値の向上に最大限の努力をはらってまいります。