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【IWI×Ridge-i対談】
社会インフラを支える技術力とAI技術であらゆる社会課題の解決へ

株式会社インテリジェント ウェイブ(以下、IWI)は、AI・ディープラーニング技術のコンサルテーションと開発を主に行う株式会社Ridge-i (リッジアイ、以下Ridge-i) との協業を開始します。当社の代表取締役社長 佐藤邦光と、Ridge-iの創業者兼代表取締役社長 柳原尚史氏(以下、敬称略)の対談を通じて、協業に至った経緯や今後の展望について、ご案内いたします。

佐藤 邦光(さとう くにみつ)


株式会社インテリジェント ウェイブ 代表取締役社長
佐藤 邦光(さとう くにみつ)

2020年9月にインテリジェント ウェイブ社長に就任。次世代の情報化社会に向けて、「決済、金融、セキュリティ分野を含む様々な企業のビジネスリライアビリティ(※)を支えるITサービス会社」になることをミッションとする変革をスタートさせる。社員と、会社の将来はどうあるべきかを議論しながら、従来の延長線にはない変革を常に求めている。また「働きやすさ」と「働きがい」を追求する多様な働き方と多様な人財の活躍の推進を通じて、新たな挑戦や創造を生み出す組織づくりを進めている。“世の中を変える”、“未来を創り出す”という実感を挑戦の醍醐味としており、新たな挑戦を通して、持続可能な社会に貢献し、社員と会社の成長の実現を目指している。

(※)ビジネスリライアビリティ:顧客事業の信頼性および自社事業の信頼性を高め続けること。※当社の造語。

柳原 尚史(やなぎはら たかし)


株式会社Ridge-i 代表取締役社長
柳原 尚史(やなぎはら たかし)

早稲田大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社し、新規事業企画に携わる。その後HSBC、ブラックロック・ジャパンなど大手金融機関にて、高頻度取引・証券リスク管理システムなどを構築。最先端の技術・理論をビジネスに活用する提案力と実現力が強み。
2016年にディープラーニングを中心とした先端技術の可能性を、ビジネス・社会に提案・適用し、新しい社会像を創ることをミッションとして Ridge-iを創立し現在至る。宇宙・衛星開発の公職にも複数携わっている。プライベートでは3人娘のパパ。趣味のトレイルランニングでは、富士山1日3往復、UTMB(モンブラン一周 170Km)を 45時間無睡眠で完走。

両社の事業について、改めてご説明ください。

柳原:最先端技術を用いて社会やビジネスにおけるさまざまな課題を解決し、新しい社会を創造していくことをミッションとして掲げ、2016年にRidge-iを創業しました。AI・ディープラーニング分野において、コンサルテーションとAI開発・研究を行っています。

図版① Ridge-i資料P2「3つの事業」

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主要な事業は3つです。1つ目は、お客様のニーズに合わせたコンサルテーションとカスタムAIの開発です。2つ目は、独自のAIエンジンを、PaaSやSaaSを運営しているパートナー企業に提供し、相互の強みを生かした事業展開を行うものです。3つ目は、衛星画像解析事業です。
私たちは、ナレッジを社内・案件内で閉じたままにするのでなく、社会に展開していくことが大切だと考えています。衛星の画像解析ソリューションに取り組んでいるのは、衛星画像の活用には産業構造としての課題が非常に多い分野のため、私たちの技術や知見を活かすことで、現在の限定的な利用から状況を改善したいと考えているためです。

佐藤:IWIは、1984年にベンチャー企業としてスタートし、高い信頼性を求められる金融業界において、ミッションクリティカルなシステムの開発・保守を30年以上にわたって手掛けてきました。1989年に開発した「NET+1(ネットプラスワン)」は現在に至るまで、カード決済におけるネットワーク接続や銀行のATM接続などで活用され続けています。そして2021年は、“未来を創り出す”とする、新たな事業創出に向けた挑戦を開始しています。IWIの技術や知見を活かせる産業分野は、もっと幅広いはず、と考えており、「決済、金融・証券、セキュリティ分野を中心としたシステム開発会社」から「あらゆる企業のビジネスリライアビリティを支えるITサービス会社」になることを目指しています。ビジネスリライアビリティとは顧客事業の信頼性、当社事業の信頼性を高め続けることとして、当社で新しい単語を創ってみました。
ちなみにですが、先ほど柳原さんから「Ridge-iのミッションは、新しい社会を創造すること」というお話がありましたよね。IWIもベンチャー企業としてスタートした当時、“技術で世の中の変革を目指す”といったスローガンを掲げていました。創業から37年を経たわけですが、IWIにはそうしたベンチャースピリットが、企業文化としていまだに根強く残っています。ビジネスへの向き合い方や考え方において、Ridge-iさんとは共通点があると、改めて感じました。

協業に至った経緯や背景について教えてください。

佐藤:私が柳原さんを知ったのは今から1年半ほど前で、IWIの社長に就任するよりも前の話です。当時は大日本印刷(以下、DNP)に在籍していたのですが、AI技術の情報収集のため見ていたウェビナーに、柳原さんが登壇されていました。自己紹介で「登山が趣味」「富士山を1日3往復している」と話していたのが印象的でしたね。本題に入る前から強く興味を惹かれました。この人は只者じゃないなと(笑)。そしてウェビナーの本編では、Ridge-iさんの事業内容やビジョンに対して強い感銘を受けました。そういえば、Ridge-iという社名にも、柳原さんが好きな「山」が関係しているのですよね。

柳原:はい。Ridge-iには2つの意味があります。1つは、異なる専門性を持つ者同士が同じ高み、つまり「Ridge=尾根」を目指すという意味です。これまで仕事をする中で、事業開発側と技術者側が上手く噛み合わない場面を、数多く目撃してきました。
事業開発を主としたビジネスパーソンたちは、最先端技術をバズワードとして捉えがちです。一方の技術者たちは、「技術オタク」化していくことで、その技術を社会に役立てる視点に欠けがちです。そうではなくて、お互いがお互いにもっと関心を持って、ビジネスと最先端技術が融合したソリューションを実現するという高みを目指すべきではないでしょうか。
もう1つの意味は、山の尾根=目標に到達することで、次に登るべき山=新たな目標が見えてくるということです。これはまさに山登りから得た経験。目の前の課題を解決するために、ソリューションを創り上げる。すると、次のステップ、新しい未来の展望が自然と見えてくるのだと考えています。

佐藤:ウェビナーでこうした企業理念や事業内容について話を伺う中で、技術を通して社会を変えていくという信念や、自分たちの技術で解決できる社会課題にしっかり向き合う姿勢が伝わってきました。「ぜひ柳原さんに会ってみたい!」と思いすぐに連絡をして、数週間後にはお会いできていたのではないかな。その後、つまりDNP時代から何度も打合せを重ねてきたのですが、2020年9月に私がIWIの社長に就任し、状況が変わりました。IWIというテクノロジーの会社を率いる身となってさらに、Ridge-iさんと何かができるのではないかとその可能性を感じるようになった。それが今回の協業に至った経緯です。IWIがこれまでとは異なる領域へ挑戦するにあたってはさまざまな困難もあると考えますが、Ridge-iさんと一緒に歩みを進められれば、必ずいい方向に向かう。そう考えています。

現段階では、どのような形で協業を行っているのでしょうか。

佐藤:IWIとRidge-iさん、さらにDNPも交えての3社で、さまざまなテーマを持ち寄り、話を進めています。幅広い企業と関わりを持つDNPには、さまざまな企業や組織から日々、幅広い課題に対する相談が持ち込まれています。柳原さんのお好きな山登りに例えれば、DNPはチャレンジしがいのある山をたくさん知っているわけですね。Ridge-iさんのAI技術と、IWIのアクセラレーション技術、リアルタイム技術、分析技術を組みあわせることで、その山をどう登っていくか、どういうルートをたどれば尾根に到達できるのかを、双方が技術を持ち寄って、検討している段階です。さまざまな社会課題の解決を目指して、スピード感を持ちながら新たなソリューションやサービス開発に取り組んでいきたいと思っています。

柳原:3社でのミーティングに弊社が参加してすぐに、Ridge-iが持つAI技術を使えば解決できそうな課題が見つかって、実際にエンドユーザーへ提案できたという事例もありましたね。企業が持つさまざまな課題に通じたDNPさんと技術に通じたIWIさん、そしてAI活用に通じたRidge-iが連携することで、スピーディーに動いていけるのではという手ごたえを感じています。スピード重視のためにも、どの山を登るのかを議論しすぎたり、登るか登らないのか迷ったりするステップを極力省き、社内の説得や議論に時間をかけるよりも前に、いち早くソリューションを用意して、その価値をマーケットに問いかけていく。そうした状況が生まれつつあると考えています。

佐藤:IWIとしては、これまで実績を積み上げてきた金融業界だけでなく、放送、交通、電力などの社会インフラを支える業界に対しても、ミッションクリティカルなシステムを提供していきたい。それが、さまざまな社会課題の解決に繋がると考えています。直近では、放送事業者向けIPフローモニタリングシステムがフィンランドの公共放送Yle社(Yleisradio Oy)に採用されました。コロナ禍ですので、一度も現地に出張することなく、受注することが出来ました。ITテクノロジーは世界共通言語でもあり、IWIらしい海外展開のビジネスモデルではと思っています。DNPとのシナジーで言えば、例えば、製造業のDX化。いわゆるスマートファクトリー化ですね。日本のものづくり力を成長させるために、工場やプラントの制御機器システムや技術に対して、どのようなアプローチをしていけるのかは、日本における大きな課題です。すでに1つの案件を、Ridge-iさんと協力しながら進めている状況です。

柳原:スマートファクトリーは、かなり漠然としたテーマだとも思っています。業界や工場ごとによって課題は違いますからね。ただ、「ベテラン・職人の労働力不足」はどこでも共通の課題で、そこにはAIで補えるソリューションがあります。例えば、ベテランの作業員が目視で確認・判断していた作業を、AIの画像解析技術で代替できることは多く、実際にソリューション開発を行っています。いわゆる「職人」の域に達するようなベテラン作業員を100人育てるのは大変ですが、そのノウハウをAI化できれば、職人が1,000人いるのと同じような状態を作れるかもしれません。

佐藤:これが実現したら、その工場の生産能力は大きく変わりますよね。製造業におけるソリューション開発は、Ridge-iさんと議論を深めていきたい分野の1つです。

Ridge-iは協業に対してどのような期待をしていますか?

柳原:私は、社会に対してインパクトのあるソリューションを生み出すには、3つのピースが必要だと考えています。データと課題、そしてAIです。IWIさんやDNPさんのように長く経営されている企業ですと、みなさんデータと課題を山ほど抱えていらっしゃいます。ただ、そのデータを活用して価値を出す、課題を解決するという部分で苦しまれることも多いのではと感じています。そうした企業に対して、不足したピースであるAI技術をRidge-iが提供するとこれだけで、すぐにソリューション創出につながるケースも少なくありません。
一方、AI技術を持っている私たちもまた、データや課題がなければ技術を社会・ビジネスに実装できません。ですから、正しいデータや適切な課題を抱えている企業とパートナーシップを組むことが、我々にとって非常に重要なのです。

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佐藤:なるほど。IWIはクレジットカード関連事業に長年取り組んでいますが、まだまだ解決すべき課題は多い。今回の協業は、Ridge-iさんとともに新しい領域へチャレンジすることを意識したものですが、これまでIWIが取り組んできた事業においても、Ridge-iさんと共同で新しいソリューションを生み出せるかもしれませんね。

柳原:新規事業の創出、既存事業のアップデートのどちらも可能性は大いにあると感じています。プロジェクトの成否を分けるポイントとして私が重要だと考えるのは、トップのスピード感です。企業規模が大きくなると、新たなシステムやサービスの創出を目指す際に、外注ではなく内製を選ぶことが増えます。理由も分かるのですが、その一方で内部リソースだけでは育成から始まり開発に時間がかかってしまい、製品のリリースタイミングを逸してしまうケースも見受けられます。社会に対して、適切な時期に適切なソリューションを提示していくには、外部の技術を貪欲に使ってでも、スピーディーに開発し、タイムリーにリリースしていくのだというトップの強い意識、リーダーシップがとても重要になると考えます。その点、佐藤社長とは「2社で協力して新しいソリューションを作るんだ」という考えを共有できているので、スピード感をもってインパクトのあるソリューションを、柔軟な体制で開発していけるはずだと期待しています。

IWIとRidge-iは、どちらもエンジニアを多く抱える、「技術の会社」ですよね。エンジニアが働きやすい組織を作る上で重要にしていることはありますか?

柳原:エンジニアには2つのタイプがあると思っています。1つの専門性を磨き続ける人と、幅広い知識を備えようとする人です。逆説的にいうと、1つの分野で専門性を磨きながらも、幅広い分野に興味を持って知識を磨いていけることこそが、良いエンジニアの素質だと言えるのではないでしょうか。
そこで会社が行うべきは、個人がどちらのタイプなのかを捉え、プロジェクトに同じタイプが偏らないようにメンバーをアサインすること。マーケットバリューのあるエンジニアであるために、どちらの能力も伸ばせるように会社としてサポートすることが大事だと思っています。若手エンジニアに対しては、ある分野で高い専門性を持てるようにすることと同時に、アプリやサイトなど何でも良いので、1つのサービスを一人で作りきってみてほしいと、アドバイスしています。テクノロジーの世界はコモディティ化が激しいので、専門性を維持し続けるのは難しいです。その一方で、次の専門的な領域にチャレンジする際は、以前の専門性を磨いた経験が必ず活きる世界だとも思います。

佐藤:おっしゃる通りですね。以前、欧州にある1,000人規模の会社を訪問したとき、非常に印象的なことがありました。その会社には、データサイエンティスト、ビジネスアナリスト、デザイナーなど、それぞれが所属するさまざまな部署がありました。ただ、ある程度の専門性を身につけたら、社内でジョブローテーションをしてキャリアアップできる仕組みもあったのです。1つの専門性を極めることも大切ですが、これからの時代はさまざまな経験の中で多角的な視点・スキルを養うことも重要で、その多面的な思考が自らの専門性を活かすためにも重要になってくると考えています。

柳原:そうした視点で言うと、IWIさんのネットワーク技術やFPGA技術は、弊社にもまだまだ知見がない領域です。2社間でジョブローテーションできたら良いですよね。 わざわざ転職という決断をしなくてもスキルを磨ける仕組みがあれば、エンジニアには嬉しいはずですから。

佐藤:面白そうですね。IWIのような規模の会社は、大企業に比べて決定が早いのも強みです。これからも柳原さんをはじめ、Ridge-iの皆さんとお話しをしていくなかで、さまざまなアイデアを出していければと思っています。ぜひ、世界の社会課題を解決できるエンジニアを育てていきましょう。

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