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株主の皆さまへ

2017年6月期の振り返りをお願いします。

(2017年8月)
  代表取締役社長 井関  司
   2017年6月期の業績は、売上高が前期に続いて上場最高となったことで、経常利益、当期純利益ともに前期実績を上回りました。
 金融システムソリューション事業では、決済手段の多様化による開発案件の商談が活発化するなか、NET+1(ネットプラスワン)の機能を継承したOnCore Switch(オンコア スイッチ)の販売が増加しました。また、クレジットカード加盟店契約業務(アクワイアリング業務)のクラウドサービス型システムであるIOASIS(アイオアシス)について、受注した3社とも無事にリリースすることができました。
 プロダクトソリューション事業では、情報セキュリティ対策製品の販売が好調で、特に標的型攻撃を防ぐTraps(トラップス)の売上が増収に寄与しました。Trapsを利用する顧客層は、これまで中心だった保険業、金融業から、サービス業、小売業、製造業など多業種に広がっており、今後の事業領域拡大に向けて大きなプラスになると考えています。

新たに策定した中期事業計画について教えてください。

 2017年6月期は、「事業規模の拡大」と「システムの信頼性向上」を目標に事業活動をすすめてきましたが、将来の目標をより具体化させる意味で、2017年8月に3ヵ年の中期事業計画を発表しました。当計画では、売上高100億円超を目指す規模の拡大、次世代の人材育成、そして風土改革の3つを柱とする「進化3way」を掲げています。
 

規模の拡大について、各事業の成長戦略はどのように考えていますか?

●金融システムソリューション事業
 既存の事業領域の成長に加えて、新規分野の積み上げが重要であると考えています。事業の根幹であるカード系の開発案件についてはまだ成長の余地は十分にあるとみていますが、中期的に成長していくためには、そうした既存の案件が好調なうちに次なる方策を打つことが必要不可欠です。AI(人口知能)をはじめとした新規事業の立ち上げ、クラウドサービス事業の拡大、証券系分野における開発領域の拡張など、新たな取組みもすすめています。
 AIについては、膨大な文書データを対象に、曖昧な自然言語を処理して情報検索の精度を高めるOpAI(オーピーエーアイ)を損害保険会社から受注したほか、クレジットカードの不正使用情報を分析するApAI(エーピーエーアイ)を開発中です。
 当社の強みをクラウドで展開していくことも、規模の拡大のための重要な取組みの1つです。IOASISについては4社目の受注が決定し、2018年6月期の第1四半期より売上を計上しています。このほか、不正検知システム(ACEPlus(エースプラス)やOnCore Switchのクラウドサービスについても顧客から具体的な引き合いがきており、こうしたクラウドサービス型システムの提供が当社の中期的な成長を支えていくものと考えています。
 証券系分野における開発領域の拡張としては、中小証券会社向けの証券フロント業務システムをロシアの企業と共同開発しています。これまで証券会社向けに提供してきた製品は主に情報系のシステムでしたが、今回の証券フロント業務システムが完成することで、業務執行系まで拡張したサービスを提供することができます。証券各社が行っている定期的なシステム更新に合わせて、当社製品の導入を検討してもらえるよう営業活動を強化していきます。

●プロダクトソリューション事業
 イスラエル製の高機能な製品群を拡充し、情報セキュリティ対策製品の販売を強化していくことでさらなる成長を目指します。この事業は現在、仕入れ商品の販売を中心とした技術商社という性格ですが、中期的には販売後のアフターサポートやメンテナンス、さらには新しいサイバーセキュリティの情報提供といったコンサルティングまでカバーする、サイバーセキュリティの総合プロバイダーへとビジネスモデルを変革していきます。
 

人材育成と風土改革についても教えてください。

 中期事業計画では、次世代を担う人材の育成にも重点を置いています。2018年6月期の新卒採用は例年より多い40名を計画していますが、女性の方や外国籍の方の採用も増やしていく方針です。多様な考え方が衝突、融合することにより新しい考え方やエネルギーが生まれ、それが会社の成長につながっていくと考えています。採用後の人材強化についても、研修のあり方など抜本的な見直しに取組んでいきます。
 同時に、従業員が働きやすく、働きがいのある職場にしていきたいと考えています。技術者集団にはどうしてもコミュニケーションが不足しがちですが、人と人が対面して自分の考えを自分の言葉で直接伝えることが重要であると認識しています。職場の課題など直属の上司に話しづらい場合に他部門の上司に直接相談できるメンター制度や、他部署への異動を社員自らが申請できるフリーエージェント制度を導入するなど、コミュニケーションの活性化をすすめています。
 当社は変化が著しい業界に属しています。そうした変化にうまく対応していくための先行投資を惜しまず、人材の確保や育成、風土改革にも力を入れていくことで、持続的な成長の実現を目指します。
 

2018年6月期の見通しについては いかがでしょうか?

 2018年6月期の業績については、増収増益を見込んでいます。金融システムソリューション事業では、クレジットカードのブランド統合に関連する大型の開発案件が本格化するほか、不正検知システムへの引き合いが活発になっています。スマートフォン決済やAIなど、金融とテクノロジーを融合したフィンテック関連の製品開発も売上に寄与する見込みです。プロダクトソリューション事業では、情報セキュリティ製品の販売が引き続き堅調に推移するとみており、取扱い製品の拡充によりさらなる売上の増加を見込んでいます。
 

最後に、株主還元の考え方について 教えてください。

 2017年6月期は業績が好調に推移したため、配当額を1株あたり6円から7円に増額しました。併せて、株主の皆様への公平な利益還元のあり方についても検討を重ねた結果、期間業績に応じて還元することがより適切であるとの判断に至り、優待制度を廃止することとしました。今後とも、業績に連動する形で株主還元の充実を図っていく方針です。
 今期は当社がさらなる成長を遂げることができるかどうかを決定する大きなターニングポイントになると考えています。株主の皆様におかれましては、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。